~第17回定例研究会報告~
■開催概要
・開催日時:令和2年2月20日(木)
・開催場所:フォレスト社会保険労務士事務所
・担当講師:税理士 禪定 貞男氏
・テーマ:『信託制度について』
■講演概要
民事信託(家族信託)は、関東では比較的普及しているそうですが、関西ではまだ活用事例は少ない状況です。講義では、信託制度の概要から、活用方法、税務の注意点など、相続や事業承継での事例をもとに分かり易く解説していただきました。
その後、積水ハウス信託株式会社様より、不動産管理信託について解説していただきました。
1.日本の信託制度
・大正11年:信託法成立
・平成19年:新信託法成立
2.信託の基礎
・委託者:信託行為を委任する人
・受託者:信託行為を託される人
・受益者:信託行為により利益を受ける人
3.信託の機能
場合によっては遺言よりも効果的に活用できる。
・財産の長期的管理機能
・財産の分配機能
・受益者連続機能-後継ぎ遺贈が可能
・倒産隔離機能
4.受託者の義務
・信託事務遂行義務:委託者の信託をした目的の範囲内で
・善管注意義務:他人のものの管理者としての注意義務
・忠実義務:受益者のために管理・運用処分を行う
・分別管理義務:自分の財産及び他の信託財産と明確に区別する、登記登録を行う
・信託帳簿の作成:①信託調書・信託計算等、②財産状況開示・報告書
※信託監督人による監督も必要。
5.信託課税の税務
・信託課税の大原則は受益者課税となる
・信託の受益者はその信託財産に属する
・資産および負債を有するものとみなされ、かつその信託財産に帰せられる収益および費用とみなされ課税される
6.信託の応用
・事例紹介
7.積水ハウス信託の不動産管理信託について(積水ハウス信託株式会社 高木課長様より)
・積水ハウス信託の事業モデルと活用のポイントを、事例を元に具体的に解説していただき、大変分かり易かったです。
税理士法人銀河
税理士 禪定 貞男
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