JCGReport_No.002
田坂隆司(税理士・行政書士)
-納税を猶予する特例制度-
新型コロナウイルス感染症の影響により事業等に係る収入に相当の減少があった方について、税務署に申請することにより1年間国税の納付を猶予する制度があります。
- 対象となる方
以下の①②のいずれも満たす法人・個人が対象となります。
①新型コロナウイルス感染症の影響により令和2年2月以降の任意の期間(1か月以上)において事業等に係る収入が前年同期に比べ概ね20%以上減少していること。
②一時に納税を行うことが困難であること。
- 対象となる国税
令和2年2月1日から令和3年2月1日までに納期限が到来する所得税、法人税、消費税等ほぼすべての国税(印紙税は除く)
- 申請期限
納付すべき国税の納付期限までに所轄税務署に申請書の提出が必要です。
- ポイント・注意点
①通常の納税猶予制度は所有する土地などの担保提供が必要ですが、この特例猶予制度では担保提供は不要です。
②特例猶予の適用期間中に猶予中の税額に関する納税証明書を取得した場合は、この特例による納税の猶予中である旨の記載がされます。
③中間申告・予定納税についても特例猶予制度の適用は可能ですが、その場合の猶予期間は1年間ではなく、同じ年分の確定申告期限までとなります。
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